自動車保険の保険料を決定する大きな要素の1つに記名被保険者を誰にするかというポイントがあります。記名被保険者を誰にするかで保険料が異なり、保険料の節約が可能な場合があります。
記名被保険者を決める際はどのようなポイントに注意すればよいのでしょうか?記名被保険者についてちょっとしたポイントを知っていれば自動車保険の保険料節約が可能な場合があります。
今回は保険料を節約できる記名被保険者の決め方をご紹介します。
1.記名被保険者を誰にする?
記名被保険者とは、契約の車を主に運転(使用)する方ですが、例えば、夫婦で同じくらいの頻度、同じくらいの走行距離で車を使用(運転)する場合、どちらを記名被保険者にするかを決めることが可能です。
どちらを記名被保険者にするかで保険料が変わってくることがあります。
②契約の車の所有者や自動車検査証上の使用者など、実際に契約の車を自由に支配・使用している人
2.記名被保険者によって保険料に差が出る事例
例えば、下記のようなご夫婦の例をご紹介します。下記ご夫婦は被保険自動車を同じような頻度、同じような走行距離で使用すると仮定します。
【夫】
年齢:36歳
免許:ブルー
【妻】
年齢:29歳
免許:ゴールド
この夫婦の場合、夫婦どちらを記名被保険者にするのが得かを考えてみたいと思います。
記名被保険者:夫の場合
免許色:ブルー
自動車:自家用軽自動車
使用目的:日常・レジャー
等級:14等級
事故有等級適用期間:0年
対人賠償:無制限
対物賠償:無制限
車両保険(一般条件):100万円 免責0-10万円
人身傷害:3,000万円
年齢条件:26歳以上
記名被保険者年齢:30歳~39歳
年間保険料:72,690円
記名被保険者:妻の場合
免許色:ゴールド
自動車:自家用軽自動車
使用目的:日常・レジャー
等級:14等級
事故有等級適用期間:0年
対人賠償:無制限
対物賠償:無制限
車両保険(一般条件):100万円 免責0-10万円
人身傷害:3,000万円
年齢条件:26歳以上
記名被保険者年齢:20歳~29歳
年間保険料:66,680円
記名被保険者を奥さんにするという少しの工夫をするだけで、上記試算例の場合、年間6,000円以上の節約が可能です。
逆に、上記夫婦が2人とも免許の種類(色)がブルーの場合には、夫を記名被保険者にする方が保険料が安くなります。
このように保険料は記名被保険者の免許の色などで変わってくるので、夫が契約者だからといって、無条件で夫を記名被保険者にするのではなく、運転する頻度が同じで、奥さんがゴールド免許であれば、上記事例の場合、奥さんを記名被保険者にする方が保険料の節約になります。
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3.保険期間の途中でも記名被保険者の変更は可能
保険期間の途中でも記名被保険者を変更することは可能です。
ただし、記名被保険者を変更すると、等級(割引)が引き継げない場合もあるので、ご注意ください。等級(割引)の引き継ぎが可能な範囲は、配偶者や同居の親族等と決まっています。
『自動車保険の等級(割引)を知人に引き継ぐことはできるか?』
尚、保険期間の途中で記名被保険者の免許の色がブルーから免許の更新によってゴールドになってもゴールド免許割引は適用されません。しかし、保険期間の途中でブルー免許の記名被保険者からゴールド免許の記名被保険者に変更した場合、保険期間の途中からでもゴールド免許割引が適用されます。
『記名被保険者を変更して自動車保険を節約!?』
ブルー免許の記名被保険者からゴールド免許の記名被保険者に変更した場合
保険期間の途中でゴールド割引が適用不可の場合
記名被保険者の免許の色がブルー免許からゴールド免許に変わった場合
4.告知義務違反に注意!
記名被保険者は自動車保険の保険料算出や、契約の引き受け判断に関して重要になる事項で、告知事項に該当します。契約者または被保険者は、保険会社から告知を求められた事項に対して、事実を正確に告げる義務があり、これを告知義務といいます。
記名被保険者を決める際に注意して頂きたい点が、告知義務違反です。あくまでも記名保険者は、主に車を使用する人です。よって、保険料を安くする目的でほとんど車を使用(運転)しない人を記名被保険者にすることは、虚偽の告知で告知義務違反となります。
最悪の場合、契約が解除され保険金が支払われない場合がありますので、ご注意ください。
まとめ
保険料を決める要素は、記名被保険者の免許の色だけではありません。記名被保険者の年齢等によっても保険料は異なります。保険料が気になる方は保険会社や代理店に複数のパターンで見積りを依頼することをお勧めします。
最終更新日:2017年8月25日
No.41