『自動車保険を節約する最も簡単な方法』で自動車保険の保険料を節約する最も簡単な方法をご紹介しましたが、同じことが生命保険でも言えます。
生命保険料の支払い方法を変更するだけで、保障内容は全く同じで、保険料を安くすることが可能です。
保障の見直しの際は色々と悩むこともあると思いますが、今回ご紹介する方法であれば、即決可能で、すぐに節約効果が出ますので、参考にして頂ければと思います。
1.生命保険料の支払い方法
生命保険料の支払い方法は「月払い」や「年払い」だけではありません。「月払い」や「年払い」以外にも下記のような保険料支払い方法があります。
- 月払い
- 半年払い
- 年払い
- 一時払い
- 前納
2.生命保険料の支払い方法を「月払い」から「年払い」に変更する
生命保険も自動車保険と同様に分割払い(月払い)よりも年払いの方が保険料は安くなり、節約できます。
まとめて保険料を払い込む方法を選択するほど、保険会社は運用益が見込めたり、保険料の払い込みにかかる経費を節約できたりするため保険料は割安になります。
例えば、ある保険会社の終身保険を「月払い」「半年払い」「年払い」にした場合の試算例をご紹介します。
【終身保険 試算条件】
商品:終身保険
被保険者:男性(30歳)
保険金額:500万円
払込期間:終身払い
月払保険料:7,810円(年額:93,720円)
半年払保険料:46,550円(年額:93,100円)
年払保険料:91,990円
年払いと月払いの差額は年間1,730円で、月払いの方が約1.9%高くなります。
支払い方法を変更した場合の保険料については、代理店や保険会社に連絡すれば、すぐに試算してもらえます。
なお、貯蓄型の終身保険や学資保険、養老保険などに加入している場合、支払い方法を「月払い」から「年払い」に変更しても解約返戻金の額は変わりません。よって、「月払い」から「年払い」にすると保険料が安くなる分、解約返戻率(解約返戻金÷払込保険料総額×100)が高くなります。
3.医療保険やがん保険も「月払い」よりも「年払い」の方が割安
上記例は第一分野の商品で試算しましたが、第三分野のがん保険や医療保険でも同様です。
『保険の種類|第一分野、第二分野、第三分野の保険とは?』
医療保険を「月払い」「半年払い」「年払い」にした場合の試算例をご紹介します。
【医療保険 試算条件】
商品:医療保険
被保険者:男性(30歳)
払込期間:終身払い
月払保険料:1,897円(年額:22,764円)
半年払保険料:11,302円(年額:22,604円)
年払保険料:22,330円
年払と月払の差額は、年間434円で月払の方が約2%高くなります。支払方法が「月払い」でも「年払い」でも保障内容は全く同じです。
続いて、がん保険を「月払い」「半年払い」「年払い」にした場合の試算例は下記の通りです。
【がん保険 試算条件】
商品:がん保険
被保険者:男性(30歳)
払込期間:終身払い
月払保険料:2,949円(年額:35,388円)
半年払保険料:17,548円(年額:35,096円)
年払保険料:34,660円
年払と月払の差額は、年間728円で月払の方が約1.9%高くなります。
上記のように支払方法(回数)を変えるだけで簡単に保険料の節約が可能です。月払の方が約2%高いだけと思われるかもしれませんが、大手都市銀行の普通預金金利がマイナス金利の影響で0.001%の時代なので、2%の差は大きいと思います。
生命保険などの保険料を「月払い」にして、毎月一定額を貯蓄するくらいであれば、保険料を「年払い」にする方が家計に対する効果は高くなります。
4.生命保険料の払込方法は保険期間の途中でも変更可能
生命保険料の払込方法は保険期間の途中での変更も可能です。契約当初に「月払い」で加入しても、保険期間の途中で「年払い」に変更することができます。また、逆に保険期間途中に年払いから月払いへの変更も可能です。
ただし、保険会社によっては、変更は年単位の契約応答日からという場合や商品によっては変更できない場合もあります。
5.生命保険料を「年払い」にするデメリットはないのか?
生命保険料を月払いから年払い等に変更する場合、メリットだけではなく、デメリットもあります。月払いから年払い等に支払方法を変更する際に注意して頂きたい点が2点ほどあります。
1)生命保険を解約した際に未経過分の保険料が返還されない
2010年(平成22年)3月以前の契約では、保険料の払込方法が「年払い・半年払い」の場合、保険料を払込んだ期間の途中に解約などで保険契約が消滅したときには、未経過分の保険料は返還されません。
平成22年4月以降の契約は保険法が改正され、未経過分の保険料が月割りで返還されます。
例えば、年払いで保険料を支払った後、2ヶ月で解約した場合、平成22年3月以前の契約では、未経過10ヶ月分の保険料は返ってきません。一方、平成22年4月以降の契約の場合、同じ条件で解約すると未経過10ヶ月分の保険料が返金されます。
2)契約内容の変更や特約の中途付加が契約応答日にしかできない
特約の中途付加や契約内容の変更は、原則として、「年払い」の場合は年単位の契約応当日、「半年払い」の場合は半年単位の契約応当日にのみ可能となります。
つまり、年払いや半年払いにすると、契約内容の変更や特約を中途付帯したい場合は1年に1回か半年に1回しかチャンスがありません。そのチャンスを逃すと1年間か半年間、待たなければ特約を付帯することはできません。
上記以外にも年払いは月払いに比べて、1回に支払う金額が大きくなるため、負担感が大きくなるというデメリットもあります。
6.「一時払い」や「全期前納」とは?
生命保険や医療保険の保険料支払方法には、「月払い」「半年払い」「年払い」の他にも「一時払い」や「全期前納」等があります。
一時払いとは
全期間分の保険料を一度に支払う方法。
全期前納とは
年払や月払の全期間分の保険料を一度に支払い、保険会社に預けておく方法。年払や月払の支払期日が来たら、保険会社が1回あたりの年払や月払の保険料分を充当していく。
「月払い」や「年払い」に比べて「一時払い」や「全期前納」の方が保険料の払込総額では安くなります。また、「一時払い」と「全期前納」では「一時払い」の方が保険料の払込総額は安くなります。
一度に大きな金額が必要になりますが、「一時払い」や「全期前納」の方がより保険料の節約が可能です。
「一時払い」と「全期前納」の違いについては、下記記事をご参照ください。
『『全期前納』と『一時払い』は何が違う?』
まとめ
「月払い」と「年払い」の保険料差は保険会社によって異なります。また、同じ会社でも保険の種類や契約年齢によっても多少違いがある場合があります。
生命保険や医療保険の支払方法を月払いにされている方は多いと思います。しかし、明確な理由があって月払いの方がいいと選択した方は少ないのではないでしょうか?
保障内容は全く同じなのに支払方法が「月払い」か「年払い」かだけで保険料に差が発生します。
保障内容を見直して保険料を節約しようと色々悩んでいる間に支払い方法を変更するだけで節約が可能です。但し、年払いにするとデメリットが発生する場合もあるので、その点にはご注意ください。
支払方法以外でも保険料負担を軽減したいという方は下記ページから無料相談をご利用下さい。FP(ファイナンシャル・プランナー)に無料で相談が可能です。
『生命保険無料相談(見直し・新規加入)』
最終更新日:2019年2月25日
No.38