「生命保険の契約をしていることを忘れたらどうなるの?」という質問を頂きました。
例えば、60歳払済の終身保障のある商品であれば、保険料を払い終わった後、保険の存在自体を忘れる可能性があります。せっかく保険料を払い続けてきたのに肝心な時に契約の存在を忘れては、完全な無駄になってしまうということを心配されていました。
契約者が生命保険の契約を忘れないようにする仕組みはあるのでしょうか?
1.契約内容のお知らせ
保険会社は生命保険や医療保険、がん保険等の契約の内容を知らせるために1年に1回、定期的に郵送で契約者宛に「契約内容のお知らせ」を送っています。契約内容のお知らせには、保険期間や保険料、保障内容等、証券に記載されているような内容が記載されています。
「契約内容のお知らせ」は、現在加入している契約内容の理解や保険金等の請求漏れがないか、登録内容に変更がないか等を契約者に確認してもらうために保険会社から送付されるものです。
1年に1回、そのお知らせに目を通していれば、契約の存在を忘れてしまうことはないでしょう。また、契約内容を確認することにより、保障内容の見直しの機会にもなります。
2.「契約内容のお知らせ」の発送対象は?
「契約内容のお知らせ」の発送は全契約が対象です。
現在、保険料が支払われている契約のみというわけではなく、保険料の支払が終わった契約で現在も保障が続いている契約や払済にしている契約にもお知らせは発送されます。
3.契約住所が変わっている(引っ越ししている)場合
年に1回届くお知らせですが、住所変更を保険会社に届けていないと届かなくなります。住所変更は簡単な手続きで完了します。
例えば、アフラックなどは代理店に住所変更を申し出れば電話等で手続きが完了し、書類での手続きは不要です。
また、多くの保険会社はパソコンやスマホ、携帯電話からインターネット経由で住所変更の手続きが可能です。保険料引き落とし口座の変更等、ネット経由でできる手続きが増えつつあります。
引っ越し等をした際には住所変更や電話番号の変更を忘れないようにご注意ください。
4.契約内容確認活動とは?
契約内容確認活動といって個別に契約者を訪問する保険会社もあります。
しかし、家まで営業や外交員が来て欲しくないという人もいるでしょうし、契約内容の確認と言いながら、新しい商品や見直し等を勧められることもあるでしょう。
契約内容確認活動の目的は、住所等の変更がないか保険金、給付金の請求漏れはないかということが建前ですが、当然、保険会社や外交員からすれば、新契約や転換のチャンスであることは間違いありません。
日本の大手生命保険会社では、契約内容の確認をし、契約者にサインや印鑑をもらえば、外交員の成績になります。契約者のためといいながら、保険会社や外交員の都合という側面はあるものの契約内容を忘れることを防ぐ一定の効果はあります。
5.生命保険の存在を忘れないためには、自助努力も必要
どんなに保険会社が色々な活動をしても結局最後は、契約者や被保険者の方の契約の存在を忘れないための自助努力も必要になると思います。
生命保険は安い買い物ではありません。契約内容によっては、保険料の総支支払額が一千万円を超える場合もあります。
死亡保険は特に被保険者が亡くなってから支払いになるので、「契約者=被保険者」のような生命保険契約の場合は、ご自分がどのような保障内容の保険に加入しているのかを簡単な一覧にし、ご家族に知らせておくことが重要です。
『エンディングノートとは?|おすすめの選び方・書き方』
信頼できる代理店に契約を任せておくというのも1つの方法です。契約者に万が一のことがあれば、そのご家族に必要な手続きの案内を代理店がしてくれるでしょう。
契約をしたら、そのまま放置する代理店もありますので、どの代理店・担当者で契約するかの選択が重要になります。保険は万が一の際に役に立つ商品なので、契約後もきっちりとフォローする体制の代理店という点も重要な選択肢の1つであることは間違いないでしょう。
信頼できる保険の担当者を探してみませんか?
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最終更新日:2018年2月3
No.167