大阪市都島区にあるライブハウス「大阪京橋ライブハウスArc」にて2020年2月15日に開催されたライブで、新型コロナウイルスの集団感染が発生しました。
新型肺炎に感染した3人が訪れた「大阪京橋ライブハウスArc」はどこにあるのでしょうか?
また、誰のライブを開催中に集団感染が発生したのでしょうか?
集団感染が発生した原因についても確認したいと思います。
「大阪京橋ライブハウスArc」で新型コロナウイルスの集団感染(クラスター)が発生
「大阪京橋ライブハウスArc」で新型コロナウイルスに感染された3人の方は下記の通りです。
- 高知県高知市の30代の女性(29日に感染確認)
- 大阪府の40代の男性(25日に札幌市で感染確認)
- 大阪府の40代男性(27日に感染確認)
40代の男性2人はライブ関係者として参加。
高知県の30代女性は、高知市の「中内整形外科クリニック」に勤務しているそうです。
下記記事の通り、大阪への往復には高速バスを利用しています。
高知県などによると、女性は高知市の「中内整形外科クリニック」に勤務。
13日に喉の痛みを覚え、14日に医療機関を受診。抗生剤を投与され、15日にコンサートに1人で出掛け、16日に戻った。
行きも帰りも高速バスを利用。その後もせきや喉の痛み、微熱があり、28日の医療機関受診で肺炎が認められ、陽性が確認された。
(出典:日経新聞)
大阪府の報道発表資料は下記の通りです。
令和2年2月29日、高知県の1例目の新型コロナウイルス感染症患者Aが大阪市保健所管内のライブハウスで開催されたコンサートに参加し、不特定多数の方と接触している可能性があることが判明しましたので、広く注意喚起をするものです。
また、2月25日に札幌市で感染が判明した患者B(大阪府民)及び2月27日に感染が判明した大阪府2人目の患者Cは本コンサートに関係者として参加していました。
なお、当該ライブハウスについては、2月15日から2週間が経過し、大阪市保健所の指示の下、施設消毒を完了しているものです。コンサート概要
(1)日時 2月15日(土曜日) 18時30分開演 21時頃終了
(2)会場 大阪京橋ライブハウスArc
(3)参加者 100人程度
(4)その他 患者Aは17時30分から22時まで会場に滞在し、この間マスク着用無し●上記に参加された方で、発熱や呼吸器症状がある方は、新型コロナ受診相談センター(帰国者・接触者相談センター)へご相談ください。
大阪府の吉村府知事によると、ライブ会場は既に消毒済みとのことです。
愛媛県愛南町に住む40代女性の新型コロナウイルス感染を確認
上記3人に加えて、「大阪京橋ライブハウスArc」のライブに参加していた愛媛県愛南町に住む40代女性の新型コロナウイルス感染が確認されました。
女性は感染が確認された高知県高知市に住む30代女性の友人で、2月29日に本人から「帰国者・接触者相談センター」に連絡し、
なお、女性の海外への渡航歴はありません。
愛媛県愛南町の40代女性の勤務先
愛媛県愛南町の40代女性の勤務先は、公表されています。
女性は、伊予銀行愛南支店に勤務していて、
伊予銀行によりますと、2日は店内の消毒を行い、
伊予銀行愛南(アイナン)支店
〒798-4110
愛媛県南宇和郡愛南町御荘平城3636-1
愛媛県愛南町の40代女性の行動歴
女性の行動歴は下記の通りです。
2月 15 日: 大阪府に旅行(大阪市都島区のライブハウスで開催されたコンサートに参加)
2月 16 日:帰県(松山市まで高速バス、その後は自家用車)
2月 17 日~20 日:職場へ出勤
2月 21 日~23 日:関東方面へ旅行(松山空港利用、松山空港~自宅間は自家用車)
2月 24 日:自宅
2月 25 日:職場へ出勤
2月 29 日:本人から「帰国者・接触者相談センター」に連絡あり
3月1日:検査実施、県内の感染症指定医療機関へ入院
3月2日:確定検査結果判明(陽性)、発熱・咳等の症状なし
(出典:愛媛県)
大阪府の50代男性と40代女性の新型コロナウイルス感染を確認
更に、大阪府に住む50代の男性と40代の女性が、新たに新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。
50代男性
大阪府内に住む50代の男性は、2月15日に大阪市の「大阪京橋ライブハウスArc」で開かれたライブに参加し感染が確認された40代の男性と、2月18日に接触していたということです。
50代の男性は、先月22日に発熱の症状が出て、府内の医療機関を受診したあと、月2日に検査で陽性が確認されました。
40代女性
感染が確認された40代の女性は、上記50代男性の知人だということです。
女性は男性に症状が出始めた2月22日以降、頻繁に接触していたということで、2月24日に発熱の症状が出て、府内の医療機関を受診したあと、3月2日に陽性が確認されました。
なお、この女性は、2月15日の翌日(16日)に「大阪京橋ライブハウスArc」で開催されたコンサートに参加していたそうです。
なお、吉村大阪府知事は、国の「クラスター対策班」の派遣を要請しています。
上記、40代女性はあべのハルカス32階の「近鉄住宅管理株式会社」に勤めている方と判明しました。
40代女性についての通勤経路などの詳細は、下記記事をご参照ください。
https://www.fp-ins-info.com/infection-osaka/
神戸市の40代女性の新型コロナウイルス感染を確認
3日夜、神戸市は市内在住の40代女性が新型コロナウイルスに感染したと発表しました。神戸市の新型コロナ感染者は2人目、兵庫県内の感染者は計3人です。
神戸市の40代女性は、「大阪京橋ライブハウスArc」で2月15日に開催されたコンサートに参加していていました。
コンサートの6日後にせきが出始め、3月2日に悪化。37.7度まで熱が上がったため、大阪市保健所に連絡しました。
3月3日に神戸市内の感染症指定医療機関を受診し、同市環境保健研究所で検体を調べたところ、同ウイルスの陽性が判明しました。
https://www.fp-ins-info.com/infection-kobe/
京都市に住む50代女性2人の新型肺炎感染を確認
京都市で、50代女性2人の新型コロナウイルス感染が確認されています。
一人は、「京都中央信用金庫事務センター」で働く派遣職員で、ライブ参加後にマクドナルド京都吉祥院店でもアルバイトをしていました。
2人の女性は、2月15日・16日に大阪市都島区の「大阪京橋ライブハウスArc」で開催されたコンサートに参加していたことが確認されています。
https://www.fp-ins-info.com/infection-kyoto/
大阪府の40代女性保育士の新型コロナウイルス感染を確認
大阪府は3日、府内在住の40代の女性保育士の新型コロナウイルス感染を確認しました。
女性は、大阪市都島区の「大阪京橋ライブハウスArc」で開催されたコンサートに参加していたことが確認されています。
女性は2月26~28日、大阪市内の大規模認可保育所に出勤してました。女性は日ごろからマスクを着用していたそうです。
今後、100人以上の園児や職員の健康観察をする予定です。保育所は4日から休園する方向で調整中とのことです。
新型コロナウイルスの集団感染(クラスター)が発生した「大阪京橋ライブハウスArc」は、どこにある?
「大阪京橋ライブハウスArc」の住所は、下記の通りです。
〒534-0024
大阪府大阪市都島区東野田町1丁目1−4 IBCビル 1F
新型コロナウイルスの集団感染(クラスター)が発生した「大阪京橋ライブハウスArc」で開催されたのは、誰のライブ?
新型コロナウイルスに感染した3人が参加したのは、「大阪京橋ライブハウスArc」で2020年2月15日に開催された「カツオコレクション vol.55」です。
ライブに参加したのは100名程度。
出演者は、「ZILCONIA」「GRAND COLOR STONE」「KING」「フラチナリズム」。
ライブは、18時半に始まり、21時頃に終了したそうです。
出演されたアーティストのTwitterは、下記の通りです。
「大阪京橋ライブハウスArc」で開催された「カツオコレクション vol.55」の様子とは?画像や動画はある?
「大阪京橋ライブハウスArc」で開催された「カツオコレクション vol.55」は、どのような様子だったのでしょうか?
下記Twitterの画像を見ると、かなり盛り上がっているようで、観客と観客の間隔も狭いようです。
画像の状況からすると、飛沫感染や接触感染が起こりやすい環境であることは間違いないと思われます。
また、古い動画ですが、「カツオコレクション」の動画を発見しました。
動画で確認しても、観客は密集していて、盛り上がり、新型コロナウイルスが感染しやすい環境であることが推測できます。
今年のライブも同じような状況だったとすると、新型肺炎の感染が拡大していることにも納得できます。
新型コロナウイルス感染により、「大阪京橋ライブハウスArc」でのライブが中止や延期に
新型コロナウイルスの感染者が出たことで、今後「大阪京橋ライブハウスArc」にて予定されていたライブが延期や注意になるようです。
大阪北区にあるソープオペラクラシックス梅田「Soap opera classics-Umeda-」でも集団感染(クラスター)が発生か?
大阪都島区のライブハウス「大阪京橋ライブハウスArc」で開かれたライブに参加し新型肺炎感染が確認された方3人が、2月19日と23日に大阪北区にあるライブハウスソープオペラクラシックス梅田「Soap opera classicsーUmedaー」のコンサートにも参加していたことが判明しました。
大阪北区にあるライブハウス「Soap opera classicsーUmedaー」でも集団感染が発生している可能性があります。
ライブハウスで集団感染(クラスター)が発生した原因とは?
新型コロナウイルスが感の感染原因は、下記の通り、『飛沫感染』と『接触感染』です。
現在のところ、新型コロナウイルスの『空気感染』は確認されていません。
飛沫感染とは?
飛沫感染とは、下記の通り、感染者のせきやくしゃみで飛び散るウイルスを含んだ飛沫を吸い込むことで起こる感染です。
咳やくしゃみをすると、口から細かい水滴が飛び散りますよね。この細かい水滴を飛沫と言います。
この飛沫に病気の原因となる細菌やウイルスが含まれていた場合、これを吸い込むことで感染するのが飛沫感染です。
例えば、インフルエンザは、この飛沫で感染します。
(出典:昭和大学)
接触感染とは?
接触感染は、下記の通り、感染者がウイルスが付いた手で触ったドアノブや電車のつり革、エレベータのボタンなどを触ることにより起こる感染です。
皮膚や粘膜の接触、または医療従事者の手や聴診器などの器具、手すりやドアノブなど、患者周囲の物体表面を介しての間接的な接触で病原体が付着し、その結果感染が成立するもの。
(出典:Wikipedia)
閉鎖空間で感染リスクが高まる?
日本感染症学会と日本環境感染学会によると、新型コロナウイルスは閉鎖空間でごく短時間空気中に浮遊し、他者に感染する可能性があるとしています。
つまり、閉鎖空間で感染者と一緒にいると、くしゃみやせきがなくても新型コロナウイルスに感染する可能性があります。
浮遊した新型コロナウイルスは、通常のサージカルマスクでは防ぐことはできませんが、換気でリスクを下げることはできるそうです。
新型ウイルスは、せきやくしゃみでウイルスが直接口などに入る飛沫感染、せきなどで飛び散ったウイルスが手などを介して体内に入る接触感染が起きるとされていた。
一方で、ツアーバスや屋形船でせきなどをしない感染者からウイルスが拡大しているとみられる症例があるほか、マスクや手袋をしていた医療関係者や検疫官らの感染も相次いでいる。
日本感染症学会の舘田一博理事長によると、せきなどで生じる飛沫は水分を多く含み浮遊しないが、会話で生じるつばがウイルスを含んで飛び、ごく短時間空気中に浮遊している可能性があるという。飛沫よりも水分が少なく小さいため通常のマスクでは防げない。
舘田理事長は「ノロウイルスで患者の嘔吐(おうと)物からウイルスが短時間舞い上がる塵埃(じんあい)感染に似た現象だ」と指摘する。閉鎖環境を避けることが重要だという。個室の立食パーティーや宴席はリスクが高いが、窓を開け放したり換気扇を利用したりすることで一定程度の対策ができる。
(出典:日経新聞)
ライブハウスでは、飛沫感染、接触感染が発生することが容易に想像できます。
また、ライブハウスは濃厚接触状態で、換気も良くないと思われるので、その中に感染者がいれば、集団感染が発生してもおかしくはないでしょう。
まとめ
吉村洋文知事は、2月15~16日に「大阪京橋ライブハウスArc」を訪れた人は症状に関わらず全員を検査対象とする方針を明らかにしています。
大阪以外の都市でクラスターが発生した事例としては、北海道の北見市にある北見綜合卸センターがあります。
北見総合卸センターで発生したクラスターについては、下記記事をご参照ください。