アフラックは、1974年(昭和49年)11月15日に日本初の<がん保険>を発売し、日本での営業を開始しました。アフラックは、がん保険のパイオニアです。よって、アフラックのがん保険に加入されている方は非常に多いでしょう。
日本でがん保険を販売して44年になるアフラックですから、かなり前にがん保険に加入したという方も多いと思います。
そのような方の中で、本当に現在加入しているがん保険で大丈夫だろうかという不安を持っている方が多いのではないでしょうか?
今回の記事では、以前からアフラックのがん保険に加入している方が疑問や不安を感じている下記のポイントについて解説します。
・現在加入しているがん保険に問題はないのか?
・加入しているがん保険は今の治療状況に合っているのか?
・古いがん保険は解約して新たにがん保険に加入し直す必要があるのか?
1.アフラックのがん保険の種類
冒頭でご説明した通り、アフラックは昭和49年(1974年)からがん保険を販売しています。アフラックが販売してきた主ながん保険は下記の通りです。
・がん保険(1974年(昭和49年)発売)
・新がん保険(1978年(昭和53年)発売)
・スーパーがん保険(1990年(平成2年)発売)
・スーパーがん保険Ⅱ型(1997年(平成9年)発売)
・21世紀がん保険(2000年(平成12年)発売)
・アフラックのがん保険f(フォルテ)(2007年(平成19年)発売)
・生きるためのがん保険Days(2011年(平成23年)発売)
・新 生きるためのがん保険Days(2014年(平成26年)発売)
・生きるためのがん保険Days1(2018年(平成30年)発売)
上記の中で、最新のがん保険である「生きるためのがん保険Days1」以外の商品はすでに販売停止となっています。なぜ、古いがん保険は販売停止されているのでしょうか?
これから古いがん保険の問題点について解説します。
2.古いがん保険の問題点
アフラックの古いがん保険に加入されている方も多いと思いますが、見直す必要はないのでしょうか?そのまま加入し続けてもいいのでしょうか?
結論から申し上げると、古いがん保険は現在の医療技術や治療方法に対応していないという点が問題となります。つまり、必要な保障がないがん保険になってしまっていることになります。
では、具体的にどのような問題点があるのかを解説していきます。
・「診断給付金」の保障がない
診断給付金とは、100万円程度の大きな額をがんと診断されると受け取れる保障です。100万円程度のお金を治療費を含めて自由に使うことができます。現在のがん保険では、メインとなる保障の1つです。
その診断給付金の保障がないがん保険があります。例えば、一番最初に販売されたアフラックのがん保険には、「入院給付金」と「死亡保険金」の保障しかありません。
また、スーパーがん保険には「診断給付金」の保障がありますが、65歳以降は保障が半額となってしまいます。
『がん保険の診断給付金について押さえておくべき6つのポイント』
・三大治療の費用が保障されない
がんの三大治療とは、「手術」、「放射線治療」、「抗がん剤治療・ホルモン剤治療」です。
例えば、一番最初のアフラックのがん保険には、「入院給付金」と「死亡保険金」の保障しかありません。よって、三大治療の費用は全く保障されないことになります。
放射線や抗がん剤治療の費用が保障されるようになったのは、Daysからです。
・通院の保障がない
現在のがん治療は入院なしでいきなり通院で抗がん剤治療ということもあり得ます。
しかし、アフラックの古いがん保険には通院保障がないタイプの商品もあります。また、通院の保障があっても入院後の通院であることが条件の商品があります。
つまり、入院なしでいきなり通院の場合、「通院給付金」の保障がありながら、保障対象外となってしまいます。
私の経験でもアフラックの古いがん保険に加入している方で、入院なしでいきなり通院治療の方がいました。その方は残念ながら保障対象外となってしまいます。
・家族型のがん保険
古いがん保険には家族型という商品もありました。現在では1人1契約という考え方が一般的で夫婦型という商品はほとんどありません。
例えば、主たる被保険者が夫、従たる被保険者が妻というような商品です。家族型にすると、夫婦が別々に加入するよりも保険料が安いというメリットがある反面、どちらかが亡くなったり、離婚したりすると見直しがしにくいとうデメリットもあります。
例えば、主たる被保険者の夫が先に亡くなると、夫の保障を外したくても外すことはできません。つまり、妻が一人でも夫婦2人分の保険料を払い続ける必要性があります。
『医療保険やがん保険が夫婦型や家族型になっていませんか?』
・付加サービスが受けられない
アフラックのがん保険には、プレミアサポートという付加サービスがあります。セカンドオピニオンやがん患者専門カウンセラーに相談ができるサービスですが、この付加サービスが受けられるのは、「アフラックのがん保険f(フォルテ)」からです。
それ以前のがん保険には付加サービスはありません。
『がん保険見直しの必要性と見直し時に注意すべき3ポイントとは?』
上記のアフラックが販売してきたがん保険の歴史をみて何を思われるでしょうか?なぜ、これだけ商品の改定が行われるのでしょうか?
ここ最近では、4年に1度くらいのペースで商品改定が行われています。大きく保障内容が改定される場合と、小さい保障内容の改定がある場合がありますが、これだけ商品改定が頻繁に行われるということは、その分、がんの治療技術が進歩したり、治療方法が変わってきていて、保障内容を変えていかないと時代遅れのがん保険になってしまうということを意味していると思います。
医療技術や治療方法に合わせてがん保険の商品改定が行われているということは、商品改定に合わせてがん保険の見直しが必要になる可能性もあります。
生命保険(死亡保険)と同様にがん保険についても一度加入すれば一生安心というわけではなく、見直しが必要という認識を持って頂くことが重要です。
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3.古いがん保険の見直し方法
古いがん保険を見直すとなると、古いがん保険を解約して、新しいがん保険に加入するという方法を考える方が多いと思います。しかし、アフラックのがん保険には契約者のための商品があり、一般的ながん保険に加入するよりも安く保障を追加する方法があります。
商品:生きるためのがん保険Days1
プラン:スタンダードプラン (入院給付金日額10,000円)
被保険者:男性(60歳)
月額保険料:13,693円
商品:生きるためのがん保険Days1プラス
プラン:Aプラン
被保険者:男性(60歳)
月額保険料:3,815円
アフラックのがん保険の既契約者のみが加入できる「生きるためのがん保険Days1プラス(Aプラン)」の主な保障内容は、通院給付金日額が5,000円、診断給付金が25万円、先進医療(通算2,000万円)などです。更にセカンドオピニオンやがん患者専門カウンセラーに相談ができるプレミアサポートが利用可能です。
古いがん保険を解約して、新しいがん保険(生きるためのがん保険Days1)に加入し直すとなると、60歳男性で月額1万円以上の保険料を支払うことになります。
アフラックの既契約者向け商品に加入し、必要な部分の保障を追加する形にすれば、現在加入しているがん保険の保険料プラス月額4,000円程度で保障を充実させることができます。
4.解約返戻金のあるがん保険もある
新がん保険など、死亡保障があるタイプのアフラックのがん保険であれば、解約すると解約返戻金を受け取れる場合があります。
しかし、解約返戻金は一定の年齢でゼロになってしまいます。
がん保険を販売しているのは、アフラックだけではありません。よって、アフラックの古いがん保険の解約返戻金を受け取って、そのお金を他社のがん保険の保険料に充てるという方法も考えられます。
まとめ
古いがん保険の問題点は、医療技術が進歩している中で保障が以前のまま取り残されているという点です。
以前は、がんは不治の病で、長期入院のあと亡くなるという時代もありました。そのため、古いがん保険の中には、入院保障と死亡保障しかないタイプの商品もあります。
しかし、現在のがん保険は治療費用を保障するタイプが一般的です。「手術」、「放射線」、「抗がん剤治療・ホルモン剤治療」という三大治療を中心にその治療に即した保障があるがん保険に見直す必要があります。
そして、現在は最新の治療に対応したがん保険もいずれは、古いがん保険で時代遅れとなる可能性があります。
よって、定期的に医療技術の進歩を確認し、その状況にご自身が加入しているがん保険の保障が対応しているかをチェックする必要があります。
ご自身でチェックが難しければ、プロ(ファイナンシャル・プランナー)に相談することをおすすめします。
『生命保険新規加入・見直し無料相談』
No.347