自転車保険で特に注目されている補償は、他人にケガをさせたり、他人のモノを壊した際の損害賠償責任を補償する部分(個人賠償責任補償)です。
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その自転車保険に加入する際に確認して頂きたいのが、個人賠償責任補償の補償額(保険金額)と示談交渉サービスの有無です。
今回は、自転車保険や自動車保険に付帯できる個人賠償責任補償特約を示談交渉サービスの有無と補償額(保険金額)の観点で比較してみたいと思います。
1.示談交渉サービス付きの特約、保険
自転車保険に加入する際や個人賠償責任補償特約を付帯する際に示談交渉サービスの有無に注目して頂きたい理由は、示談交渉サービスが付いていなければ、被害者との交渉は自ら行うか弁護士に示談交渉を依頼する必要があるからです。
自動車保険では当たり前の示談交渉サービスも個人賠償責任補償特約や自転車保険では、付帯されていない商品もありますので、ご注意ください。
自動車保険の個人賠償責任補償特約や自転車保険に示談交渉サービスが付帯されている主な保険会社は下記の通りです。
1)自動車保険の特約
自動車保険の個人賠償責任補償特約に示談交渉サービスが付いている主な保険会社は以下の通りです。
●東京海上日動
個人賠償責任補償特約
●損保ジャパン日本興亜
個人賠償責任特約
●三井住友海上
日常生活賠償特約
●セゾン自動車火災保険
個人賠償責任特約
●アクサダイレクト
ファミリープラス
2)自転車保険
自転車保険に示談交渉サービスが付いている主な保険会社(商品)は以下の通りです。
●au損保(Bycle Best)
個人賠償責任補償(示談代行サービス)
●三井住友海上(ネットde保険@さいくる)
日常生活賠償特約
3)火災保険
個人賠償責任補償特約は火災保険にも特約として付帯可能です。同特約に示談交渉サービスが付いている主な保険会社は以下の通りです。
●東京海上日動
個人賠償責任補償特約
●損保ジャパン日本興亜
個人賠償責任特約
●三井住友海上
日常生活賠償特約
2.示談交渉サービスが付いていない特約
逆に自動車保険の個人賠償責任補償特約に示談交渉サービスが付いていない主な保険会社は下記の通りです。
●チューリッヒ
個人賠償責任補償特約(日本国内限定)
●ソニー損保
日常事故賠償責任補償特約
●SBI損保
自転車事故補償特約
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3.補償額の比較
示談交渉サービスと並び重要なポイントとなるのが補償額(保険金額)です。実際に自転車事故による賠償額が9,000万円以上の判例が出ているので、最低でも1億円は補償額が欲しいところです。
1)保険金額が無制限
保険金額が無制限の主な自動車保険の特約は下記の通りです。火災保険の特約については、補償額が「1億円」や「無制限」などから選べる保険会社があります。
『個人賠償責任補償特約の比較まとめ』
●東京海上日動
個人賠償責任補償特約
●損保ジャパン日本興亜
個人賠償責任特約
●三井住友海上
日常生活賠償特約
●セゾン自動車火災保険
個人賠償責任特約
3)保険金額が3億円
保険金額が3億円の主な自転車保険は下記の通りです。
●三井住友海上(ネットde保険@さいくる)
日常生活賠償特約
2)保険金額が2億円
最大の保険金額が2億円の主な自転車保険は下記の通りです。
●au損保(Bycle Best)
個人賠償責任補償(示談代行サービス)補償額1億円のプランも選択可能です。
3)保険金額が1億円
●SBI損保
自転車事故補償特約
4)保険金額が1億円未満
保険金額が1億円未満の主な自動車保険の特約は以下の通りです。
●ソニー損保
日常事故賠償責任補償特約
補償額:5,000万円
●アクサダイレクト
ファミリープラス
補償額:3,000万円
ソニー損保については、補償額が5,000万円、示談交渉サービスもついていないので、ソニー損保の自動車保険に加入されている方は、自動車保険に特約を追加するのではなく、補償額が大きく、示談交渉サービスが付いている火災保険に特約をセットするか、自転車保険を検討する方がいいでしょう。
4.クレジットカード会社の自転車保険
クレジットカード会社の販売している自転車保険についてもご質問を頂くことがあるので、調べてみました。
「JCBトッピング保険(自転車プラン)」は補償額が個人賠償責任1億円で、示談交渉サービスも付いています。保険料は月々250円からとなっています。
また、三井住友VISAのポケット保険(ポケホ)は、補償額が個人賠償責任1億円で、示談交渉サービスも付いています。保険料は月々580円からとなっています。
上記2商品については、個人賠償責任の保険金額が1億円ありますし、示談交渉サービスも付いているので、悪くないでしょう。
まとめ
上記の通り、自転車保険や自動車保険や火災保険の個人賠償責任補償特約は保険会社によって、補償額(保険金額)が異なったり、示談交渉サービスが付いていたり付いていなかったりしますので、ご注意ください。
火災保険の個人賠償責任補償特約は保険金額が選べる場合がありますが、補償額を上げても保険料が大きく上がるわけではないので、万が一のことを考えると、補償額を無制限等に大きくして加入しておいた方がいいでしょう。
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