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原付バイクは任意保険(バイク保険)に入らなくても大丈夫?

以前、「原付バイク(原動機付自転車)には任意保険(バイク保険)は不要、自賠責保険(共済)だけで十分」と、お考えの方がいました。

原付バイク(原動機付自転車)は車ほどスピードも出ないし、事故を起こしても大した損害にならないというような趣旨で自賠責保険(共済)のみの加入にしているとのことでした。

しかし、本当にそうでしょうか?

私は原付バイクでも任意保険(バイク保険)の加入は必要だと考えています。実は、原付バイクを運転する際に任意保険(バイク保険)に加入しないと大きなリスクを背負うことになります。

原付バイクでも任意保険(バイク保険)が必要な理由として、自賠責保険(共済)のみで任意保険(バイク保険)に加入しないと発生する問題やリスクについて解説します。

尚、自賠責保険(共済)と自動車保険(任意保険)の関係については、下記記事で詳細に解説していますので、ご参照ください。
自動車保険の仕組み|自賠責保険と任意保険の違いとは?


1.原付バイクでも任意保険(バイク保険)が必要な理由

原付バイクでも自賠責保険だけでなく、任意保険(バイク保険)が必要な理由について解説したいと思います。

 

自賠責保険(共済)は対人のみの補償

自賠責保険とは?|請求方法・保険料・補償内容などを解説』や『自賠責保険に加入していないと発生する4つの問題点』等で、何度か解説しましたが、自賠責保険は対人のみの補償です。自賠責保険のみの加入だと人身事故の場合にしか補償されません

仮に自賠責保険(共済)にしか加入せず原付バイクを運転していて停車している高級外車に接触した場合、自賠責保険(共済)には対物の補償はないので、対物事故の損害は全額自腹で賠償する必要があります。

対物事故の補償が必要であれば、任意保険(バイク保険)に加入する必要があります。

 

自賠責保険(共済)は最低限の補償

自賠責保険(共済)は対人のみの補償でしかも最低限の補償しかありません。自賠責保険の補償額は、以下の通りです。

自賠責保険(共済)の補償内容

傷害の場合:120万円
死亡の場合:3,000万円
後遺障害による損害の場合:4,000万円

上記の補償額で足りる場合はいいですが、不足した場合は全額自分で賠償するしかありません。原付の事故でも相手に大ケガをさせないという保証はどこにもありません。

ネットで検索すると分かりますが、人身事故の高額賠償事例は、いくらでもあります。バイクによる人身事故でも3億円を超える賠償事例もあります。

任意保険(バイク保険)に加入していれば自賠責保険(共済)の補償額を超える場合に保険金が支払われる仕組みです。

 

自賠責保険に示談交渉サービスはない

自動車保険(任意保険)に加入している場合は保険会社が事故の相手と示談交渉をしてくれるのは今や当たり前ですが、自賠責保険(共済)は国の強制保険ですので、示談交渉サービスは付いていません。自賠責保険(共済)のみの加入であれば、示談交渉は自分で行わなければなりません。

一般の方が被害者と示談交渉を行うのは非常に難しいですし、ストレスを感じるものだと思います。

示談交渉サービスとは?

示談交渉サービスとは、万が一契約者(被保険者)が法律上の損害賠償責任が発生する事故を起こした場合に、契約者(被保険者)に代わって保険会社が事故の過失割合等について相手方や相手方保険会社との示談交渉を代行するサービスです。

示談交渉サービスは、全ての保険で提供されているわけではなく、自動車保険や自転車保険、個人賠償責任特約等の一部の保険や特約にセットされているサービスです。

なお、一般的には、加害者が加入している任意保険(自動車保険)の保険会社が、任意保険の保険金と一括して自賠責保険の保険金も支払います。これを一括払制度と呼んでいます。

一括払制度があることによって、加害者は加入している任意保険にのみ保険金を請求すれば済み、自賠責保険に保険金請求を行う手間が省けます。険会社が立て替えて支払った自賠責部分に関しては、自賠責保険会社に請求し回収します。

しかし、任意保険(バイク保険)に入っていなかれば、自賠責保険(共済)への請求も加害者自ら行う必要があります(被害者が請求する方法もあります)。

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2.ファミリーバイク特約かバイク保険

原付でも自賠責保険(共済)だけだと色々と問題点があるということをご理解頂けたと思います。ここで、少しでも安く任意保険(バイク保険)に加入する方法をご紹介したいと思います。

原付以外に自動車を持っていて、自動車保険に加入しているのであれば、ファミリーバイク特約がおすすめです。

自動車保険は自分で契約していなくても同居の親族等が契約しているのであれば、その契約にファミリーバイク特約をセットすることによって原付を補償の対象とすることが可能です。

ファミリーバイク特約の補償の対象者の範囲や保険料例、その他の詳細は下記記事をご参照ください。
ファミリーバイク特約を付帯する際の9つのポイント

ファミリーバイク特約が無理であれば、バイク保険に加入することをおすすめします。バイク保険も無料の一括見積りサービスがありますので、少しでも保険料を節約したいという場合はご利用下さい。
バイク保険一括見積もり比較(無料)

 

 

 

5.自賠責保険(共済)の加入漏れにも注意が必要

今回の記事の趣旨とはズレますが、1つ注意して頂きたいことがあります。それは、自賠責保険(共済)の付保(加入)漏れです。

原付には車検がありませんので、自賠責保険(共済)の加入漏れや継続漏れに注意が必要です。

仮にファミリーバイク特約やバイク保険に加入していても自賠責保険(共済)に加入していないと、自賠責保険(共済)部分の支払いは補償対象外になってしまいます。

また、賠償額が自賠責保険(共済)の補償額を超えない場合は、示談交渉も保険会社はしてくれないのでご注意ください。

上記のような自動車保険(任意保険)に加入していても自賠責保険(共済)に加入していない場合の問題点は下記記事で詳細に解説していますので、ご参照ください。
自賠責に加入していないと発生する4つの問題点

そもそも、自賠責保険(共済)に未加入でバイクを運転した場合、1年以下の懲役または50万円以下の罰金です。また、自賠責保険(共済)の証明書を所持していなかっただけでも30万円以下の罰金が科せられます。更に、無保険での運転は交通違反となり違反点数6点が付され、即座に免許停止処分となります。

 

 

 

まとめ

最近では自賠責保険(共済)はネットで契約できたり、コンビニで加入することもできます。この記事を読んで自賠責保険(共済)に加入しているか不安になった方は是非一度、自賠責保険(共済)の加入の有無をご確認ください。
バイクや原付の自賠責保険は、どこで加入・更新できる?

更に、自賠責保険(共済)の加入でけでは、いざという時に補償面などで問題が発生しますので、原付を運転している場合には、ファミリーバイク特約のセットか、バイク保険への加入をおすすめします。

最終更新日:2019年3月15日
No.142