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身の回り品は車両保険では補償されない!?|車内携行品特約とは?

ご存知ない方も多いかもしれませんが、自動車保険の車両保険で補償されるのは車両本体及びカーナビなどの付属品で、原則として車に固定されている付属品のみが補償対象になります。

車に固定されていないものは車両保険では補償されません。例えば、ポータブル型のカーナビが盗難された場合、車両保険では補償されません。

車にカメラやゴルフバックなどの身の回り品(日用品)を積んでいて、事故などで身の回り品が壊れた場合にも補償して欲しいという方も多いと思います。偶然な事故による車内の身の回り品(日用品)に対する損害を補償するためには自動車保険に「車内携行品特約」を付ける必要があります。

今回の記事では自動車保険の「車内携行品特約」の下記ポイントについて解説します。

  • 車内携行品特約とは、どのような補償内容の特約なのか?
  • 車内携行品特約で補償対象外となる身の回り品とは?
  • 車上荒らしは、車内携行品特約では補償対象外?
  • 車内携行品特約の特約保険料

車にカメラやゴルフバックなどの身の回り品(日用品)を積むことが多い方は、今回の記事を参考にして頂ければと思います。

1.車内携行品特約とは?

車内携行品特約とは、衝突、接触、火災などの偶然な事故により自動車の室内やトランクに積んだ個人が所有する日用品(レジャー用品等)に生じた損害を補償する特約です。

車内携行品特約で補償対象となる主な日用品は以下の通りです。

  • 衣類
  • カメラ
  • 楽器
  • バッグ
  • ゴルフ用品
  • スキー用品、スノボード など

なお、車内携行品特約は、特約名が保険会社によって異なります。主な保険会社の車内にある身の回り品を補償する特約は下記の通りです。

  • 東京海上日動:車内携行品補償特約
  • 損保ジャパン日本興亜:車両積載動産特約
  • 三井住友海上:車内手荷物等特約
  • セゾン自動車火災:車両身の回り品補償
  • チューリッヒ:車内身の回り品特約

 

 

 

2.車内携行品特約の補償内容は保険会社ごとに異なる?

車内携行品特約は、特約名が保険会社ごとに異なるだけでなく、補償内容も異なります。

例えば、三井住友海上は車両保険の支払いが伴わないと車内手荷物等特約の補償対象にはなりません。損保ジャパン日本興亜は盗難の場合、自動車本体が盗難された場合のみ補償されます。

また、車両保険を付帯している場合にのみ同特約をセットできるなど制約がある保険会社もあります。

上記の通り、車内携行品特約は、保険会社ごとに補償内容等が異なる場合があるので、自動車保険を契約している保険会社を乗り換える際には、乗り換え前と乗り換え後の保険会社で特約の補償内容が同じかを確認する必要があるでしょう。

 

 

 

3.車内携行品特約の保険金額は保険会社ごとに異なる?

車内携行品特約の保険金額(補償額)も保険会社によって異なります。

損保ジャパン日本興亜は30万円が補償限度額です。東京海上日動は10万円から100万円の間で設定できます。また、セゾン自動車火災は10万、30万、50万の3パターンから設定できます。

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4.車内携行品特約には自己負担額がある?

車内携行品特約の補償には自己負担がある会社があります。例えば、東京海上日動、チューリッヒは1事故5,000円が自己負担額となります。

自己負担がある場合、損害額から自己負担額が差し引かれて保険金が支払われます。損害額が10万円の場合、10万円-5,000円=95,000円で、95,000円が保険金として支払われます。

 

 

 

5.車内携行品特約では車上荒らしは補償されない?

当然のことながら車内携行品特約で偶然な事故全てが補償されるわけではありません。

上記の通り、盗難は車本体が盗難に遭った場合という条件が付く場合があります。つまり車上荒らしで身の回り品が盗難にあった場合は補償対象外となる保険会社があります。

また、置き忘れや紛失は多くの保険会社で補償対象外になっています。

 

 

 

6.車内携行品特約では補償対象外となる身の回り品

車内携行品特約で補償対象となる身の回り品に制限があります。例えば、下記のようなものは補償対象外です。

  • 現金
  • 携帯電話(スマホ)
  • ノートパソコン
  • 眼鏡
  • コンタクト 等

補償して欲しいものや壊れやすいものの多くが補償対象外という印象は否めません。補償対象となるもの一例としては、一眼レフのカメラ、ビデオカメラ、ゴルフバック等があります。

 

 

 

7.車内携行品特約の特約保険料

車内携行品特約の特約保険料はどの程度でしょうか。ある保険会社の自動車保険で実際に試算してみました。

【試算条件】
免許色:ブルー
自動車:自家用軽四輪
使用目的:日常・レジャー
等級:14等級
事故有等級適用期間:0年
記名被保険者年齢:35歳
年齢条件:35歳以上

車内携行品補償特約10万円
年間保険料550円

車内携行品補償特約50万円
年間保険料2,750円

車内携行品補償特約100万円
年間保険料5,500円

等級や車種等の条件で保険料は異なりますので、実際に特約を付加する場合にはご注意ください。

上記試算例の場合、100万円の補償額で年間保険料は5,500円なので、事故の際に損害を補償して欲しいものを車に載せているような方には納得できる保険料水準といえるのではないでしょうか。

 

 

 

8.身の回り品が補償される車両保険がある?

一般的な車両保険で補償対象となるのは、車両本体及びカーナビなどの付属品で、原則として車に固定されている付属品のみです。ゴルフバックやカメラなど車に積んでいる身の回り品も補償対象にするには、上記の通り「車内携行品特約」をセットする必要があります。

しかし、アクサダイレクトの車両保険の場合、「身の回り品保険金」として身の回り品も補償対象となり、携行品特約のセットが不要で追加の特約保険料を支払う必要がありません

「身の回り品保険金」が支払い対象になるのは、車両保険の支払いがある場合で、同一事由により車内やトランクに積んでいる個人所有の身の回り品に損害が生じた場合です。

例えば、車で交通事故を起こし、車両本体に修理が必要な損害が発生し、車内に積んでいパソコンも壊れたというような場合に、「身の回り品保険金」でパソコンの修理代が補償されます。

なお、アクサダイレクトの「身の回り品保険金」は、他社の携行品特約で補償対象外となるスマホ(携帯電話)やノートパソコン、タブレットなどが補償対象となります。

「身の回り品保険金」についての詳細については、下記記事をご参照ください。
車両保険で身の回り品が補償される?|携行品特約は不要?

 

 

 

まとめ

車内携行品特約は誰にでも必要となる特約ではありませんが、下記のような方には、おすすめできる特約です。

  • スキーやスノーボードが趣味で高い板やボードを持って車でスキー場に行く方
  • ゴルフが趣味で高いゴルフセットを持って車でゴルフに行く方
  • カメラが趣味で高いカメラを持って車で写真撮影に行く方 など

但し、あくまでも車内携行品特約は日用品が補償対象なので、商業カメラマンのカメラなどの仕事道具は補償の対象にはなりません。

なお、保険会社によって補償される場合等の条件が異なるので、特約を付加(セット)する場合には加入している保険会社に補償内容等の詳細を確認する事をおすすめします。

特に車上荒らしにより、車内のカメラなどの動産のみが盗難に遭った場合に補償対象外とする保険会社もあるので、ご注意ください。

最終更新日:2019年2月4日
No.176